実は、半月ほど前に気付いてしまったことがあるのです。
それは義母が私だけに挨拶を欠くこと。
最近義母は生活パターンが変わり、私の出勤時と帰宅時にも家にいるようになりました。
家の出入りの際には、家族みんなが「いってきまーす」とか「ただいまー」というのですが、私の時だけ返事が返ってこないのです…
部屋の扉もあいているし、玄関から5mもないところに座っているのに!
その時からちょっと注意して観察をしてみたら、どうやら私に対してだけなのです。
その事実に気づいた時に、私は「えー、面白っ!」って思ってしまいました。
もちろん、何の不満や不安も感じなかったわけではありませんが、穏やかな義母にこんな一面もあったんだなあ、と面白さの方が強く感じたのです。
パッシブ・アグレッシブというコミュニケーション
きっと私にだけ「いってらっしゃい」や「おかえり」を言わない義母は、私の何かが気に入らなくて静かにそれを表明しているのです。
こんな風に否定的な感情を相手にぶつけない代わりに、消極的・否定的な態度や行動で相手を攻撃する心理を「パッシブ・アグレッシブ」といいます。
私も心当たりがあります。
いやいや従うときにため息をついてみせたり、「なに怒ってるの?」ときかれて「別に?」と言いながらものすごく態度に出したりするアレです。
子どものころにこのような態度をとって、両親に何度も𠮟られました。
きっと多くの人が心当たりがあると思いますが、人はこのような態度をとることで何かから自分の心を守ろうとしているのですね。
ということは、私の何かが義母の気持ちかプライドを傷つけたのだと思います。
その事実については、私の未熟さを申し訳ないと思います。
しかしそうは思っても、義母の態度にびくびくしたり恐れたり腹が立ったりという気持ちにはなりませんでした。
その理由は2つあります。
挨拶が返ってこなくても腹が立たないワケ
1つ目は、言いたいことがあれば言えばいいし、「言えないから態度から察してくれ」というのは甘えではないかと思っているからです。
事実、パッシブ・アグレッシブは表現方法を十分に獲得していない子どもがよく使う手段です。
この幼稚な(きつい言い方しか思いつかなくてごめんなさい)コミュニケーション方法を私は支持しませんので、ノーカウントします。
つまり、思いは察しますが、受け取らないと決めているです。
2つ目は、できるだけ人の態度や環境に左右されずに機嫌よく暮らしたいと考えているからです。
そのために私は「感情とは関係なく自分から笑顔で挨拶をする」と決めています。
私はその日からも変わらずに「行ってきます」も「ただいま」も言って出入りをしています。
返事はずっと返ってきませんが、特に支障はありませんし腹も立ちません。
私は自分に恥しくないように、淡々とすべきと思うことを続ければよいと思っています。
義母がどう思うかは義母の問題であり、私にコントロールできることではないのです。
まあなんにせよ私だけは血がつながっていないのですし、嫁を疎ましいと感じることがあるのは当然かもしれません。
考えてみたら、私だって主人や我が子と同じ熱量で義母を愛することはできません。
ということは、お互い様なんですね。
私だって自分の気づかないところで、その温度差が態度に出ていることだってないとは言い切れません。
「人間なんだもの、そういうこともあるだろうね」と思えたら、特に腹が立たなくなりました。
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